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松野家の6つ子のファッションアイテムからみるそれぞれのキャラクター②

 【当ブログのアニメ考察記事を読む前の注意】
当ブログのアニメ考察記事は、アニメ制作側の意図に関わらず「こういう読解も可能ではないか」という一個人の考えを記述したものにすぎない。ゆえに「制作側の意図から外れた考察記事を掲載するな」という要求に対しては一切応えないものとする。これを踏まえたうえで各人の「自己責任」で当ブログの考察記事を楽しんでいただければ幸いである。

 

前回の考察に引き続き、ファッションアイテムに注目することで6つ子たちのキャラクターを紐解いていくことにする。前回の記事はこちら↓

 「松野カラ松のバスローブ」と「松野一松のマスク・松野十四松のつなぎの着方」の二章構成でそれぞれ論を展開した。この記事を更新した数時間後、以下のような質問がAsk.fmに寄せられた。今回取り上げようと思っていたテーマとも繋がる質問だったので、Ask.fmではなくブログで回答させていただこうと思う。質問は以下の通り。

アニメではカラ松は確かに女性用のバスローブを着用してますが、円盤の特典「パジャ松さん」のカラ松はふつうに男性用バスローブですよね。このことについてどのようにお考えになりますか?

Ask.fmに寄せられた匿名希望さまからのご質問より

「おそ松さん」のDVD&Blu-rayの特典情報は公式サイトに詳しく掲載されているので、まずはそちらをご覧いただきたい。これを見ると確かに「パジャ松さん」での松野カラ松は男性用バスローブを着こなしている。ではテレビアニメ本編(4話Bパート、8話Aパート、8話Bパート)で女性のようにバスローブを着ていたのはなぜなのか。「パジャ松さん」との違いはどこか。

実はバスローブの着方の他に、テレビアニメ本編と「パジャ松さん」とで異なっている点がある。

  1. 「パジャ松さん」でバスローブを着ている松野カラ松は髪をセットしている。
  2. 「パジャ松さん」でバスローブを着ている松野カラ松はサングラスをかけている。

これをふまえて、以下の論考を読んで頂ければと思う。

松野カラ松のサングラス

松野カラ松は頻繁にサングラスをかけた姿で描かれる。「おそ松さん」を見始めたばかりでまだ6つ子の区別がつかないという人には「イメージカラーが青で、よくサングラスをかけている眉がキリッとした人がカラ松だよ」と言えばおそらく通じるほどだ。

しかし「サングラスをかける」ことでキャラクターを識別できるというのはアニメや漫画ならではの現象であるように私は思う。普通はサングラスをかけると誰なのか識別しにくくなる。写真に写っている人物に目元に黒線を入れる加工をするのも「写っているのが誰か特定しにくくするため」である。それだけ私たちは目元を見て「それが誰なのか」を識別しているのだ。

アニメや漫画の世界においては、「サングラスをかけている」こと自体がキャラクターの特徴、個性となりうる。特に「おそ松さん」の場合、見た目がそっくりの6つ子に対してわかりやすい「識別のための記号」のうちの一つとしてサングラスは機能している。

松野カラ松というキャラクターは兄弟の誰よりもはっきりとした二面性を自ら持たせている人物である、というのがテレビアニメ第8話までを視聴した私の個人的な考えだ。こう考えたのはテレビアニメ第3話のショートコントで「松野カラ松は学生時代に演劇部に所属していた(そして6つ子の中で元演劇部という条件を満たすのはカラ松だけ)」という情報が出てくることに起因している。

結論から言えば、松野カラ松はキャラクターの演じ分けを行っている人物であると私は考えている。そしてそのキャラクターの演じ分けを彼が意図的に行う際に用いるアイテムこそ「サングラス」だ。これを用いることで素の状態に近い「出来事をそのまま受け入れてしまう」「強気の態度を示してくる相手に怯える(※2話Aパートハローワークでの面接)」状態から「カッコいい」「絶対的な自分への自信を持っている」状態へとキャラクターの切り替えを行っている。サングラスを使っていない場面で前者のような態度を取っている場合は無意識的にそういうキャラクターを作ってしまっている状態ではないかと考えている。

この考え方に基づいて「パジャ松さん」においてなぜ松野カラ松のバスローブの着方が変化しているか説明すると、こういうことになる。

「パジャ松さん」における松野カラ松は意図的に「カッコいい」キャラクターの状態を作るため髪をセットし、サングラスをかけて万全の状態を作り出している。それに対してテレビアニメ本編における松野カラ松は出来事をそのまま受け入れてしまうという自分に与えられた役割の方がより前面に出てしまっている(のでバスローブの着方が異なっている)。

もちろんいろいろな考え方があると思うのだが、現時点ではこのような解釈ができるのではないかという一考察をここでは取り上げた。なお、今後の質問の際にはできれば「ちなみに私はこう思うのですが……」という部分が含まれているとより嬉しい。私以外の方がどのように考えているかというところを知りたいがために考察記事を書いているからである。

松野チョロ松のメガネ

松野チョロ松のメガネにも松野カラ松のサングラスと同様、キャラクターを付与する効果があるというように考えている。ただサングラスと違ってメガネは「かけること」だけでなく「外すこと」でもキャラクターをはっきりと切り替える機能を持つアイテムであると考えている。たとえば「一見地味で暗い印象のある女性がメガネを外したら実は美女だった」という表現。これは「金田一少年の事件簿」のゲストキャラクターに対してたびたび見ることができるものだ。このように「メガネ」というアイテムは「外した時に印象が大きく変わる」という側面を持つ。また、メガネをかけているキャラクターは知的(賢い)、大人しい人物として描かれることが少なくない。

松野チョロ松は旧一話(円盤未収録予定)の「ふっかつ!おそ松くん」においてイケメン化した際、アイドルとしてステージに立つ場面ではメガネをかけていないが、学園生活を描くパートに入るとメガネをかけている状態で描かれた。単に踊るときにメガネが邪魔という理由もあるかもしれないが、「普段は知的でクールな彼が舞台に立つと生き生きと歌い踊るアイドルに変貌する」というギャップをわかりやすく表現しているという見方もできる。

また、松野チョロ松は弱井トト子のマネージャーとして登場する際にはメガネをかけている。この場合における「メガネ」は、普段の松野チョロ松と「アイドル・弱井トト子のマネージャー」であるときの松野チョロ松とをわかりやすく区別するための記号として作用していると考えることができる。つまりメガネの着脱によってその場面ごとに与えられているキャラクターの役割が切り替えられているという考え方だ。

 

実は「松野トド松となごみ探偵おそ松の帽子」についても記述しようと思っていたのだがまとまりが悪くなったので今回の記事では省くことにした。なお、次回の考察記事ではテレビアニメ第9話「チビ太のおでん」「十四松の恋」を視聴した後、「十四松の恋」に関しての私見を述べるつもりだ。

 

【過去に執筆した「おそ松さん」関連記事】

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