【覚え書き】公式動画のタグ戦争を見て考えたこと

ニコニコ動画での「おそ松さん」公式配信動画のタグが荒れている。これは16日20時24分に撮ったスクリーンショット。これまでのエピソードもニコニコ動画の配信で視聴してきたのだけど、ここまでひどいタグ戦争が勃発しているのは初めて見た。

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私が視聴した(このタグがつけられていた)時点で残っていたコメントにざーっと目を通したけれど、いわゆる「腐コメ」に該当するようなものは見当たらなかった。つまり、腐女子によって動画のコメントが荒らされているような形跡を見つけることができなかった。

てっきり「腐コメ」に嫌悪感を示している人がこういうタグを付けたのだと思った(そして申し訳なく思った)のだけれど、そういうコメントが全然見当たらなかったのでこの場合はただ腐女子に対して抱いている嫌悪をいきなりぶちまけたものと想像せざるを得ない。なんだかなあ。

自分と違う視点を持っていたり、楽しみ方を持っている人たちのことを「理解しろ」なんて言えないし思わない。けれど自分にとって理解できない楽しみ方をしているからといって「あいつらは作品やキャラクターを『好き放題できるおもちゃ』のようなものだと思っているに違いない」などと決めつけて罵倒するようなことがあってはならないというのが私の個人的な考え。

サービス開始当初からニコニコ動画を利用してきたけれど「腐コメ」については「家庭教師ヒットマンREBORN!」の人気が高まっていた2007-2009年頃の方が今よりよほど多かったように思う。性別や年齢問わず幅広い層に人気の出た作品の関連動画で「腐コメ」を見る機会は随分減ってきた(あくまで一個人の感想である)。

その「腐コメ」で荒れがちだった2007-2009年頃には「腐コメ自重」とユーザーがタグを付けて「腐コメ」をしないよう注意喚起する慣習が存在していた。ニコニコ動画で「腐コメ自重」と検索すればその頃投稿された動画がヒットする(やはり「家庭教師ヒットマンREBORN!」の関連動画が多い)。

もし「おそ松さん」の動画を視聴する一部のファンの態度に強い不満を覚えるのであれば「腐女子のおもちゃ」などと腐女子に対するヘイトを撒き散らすことはせず、こういうタグを活用した注意喚起を行うのがよいだろう。

存在そのものを非難するのではなく問題のある態度や言動を非難するようにするだけでこういう醜い争いごとは避けられるようになると思うのだけど、私の見当違いだろうか。